アマチュア無線や電子工作,バイクの話などを徒然なるままに書き散らすメモ程度のblogです.


by jq1ocr

mail-in debate

先日ラジオを聞いていたら,ドイツ人学校に通っていた日本人が出ていました.学校生活で彼女が大変だと思ったことの一つは,ドイツ人の子供は意見を持つことを当然のこととしつけられ,ディベートの授業があった,ということだったそうです.もちろん今のディベートは対立する意見を論破することが至上命題なのではないということは理解しなければならないでしょう.

日本ではそれほどディベートについて教育することはないのか,ディベート下手は多いですよね.それ以前にディスカッション能力が低い人も結構います.まあ自分だって教わったわけでもないし,うまいわけでもないのですが,日本人はそれでもなんとかやってきたわけです.少なくとも今までは.それが日本人の美徳の一つでもあったのではと思うのですが,国際化もいろんなシーンに行き渡ってきたし,時代も変わって全員が全員それで済むわけでもなくなってきました.日本らしさは残して欲しいですが,それでもある程度のディベートの仕方(その前にディスカッションですね)は教育してもよいと思います.

これにまつわる昔話を一つ.K と k についての話題があるメーリングリスト上であがりました.k(キロ)というのは 103 を示す接頭語(SI接頭辞)です.ところで情報工学では二進数との親和性が高いため2のべき乗が使われます.すなわち 210 = 1024 などです.容量(アドレス空間)などを示すとき,1024 Byte のことを,103を k(キロ)というのになぞらえて,1 KB と呼ぶことが一般的です.この K は k とわざと変えているわけですが,それは K は 1000 倍なのではなく,1024 倍だから,ということになっています.ただし,例えば220 は M(メガ)となって SI 接頭辞(106 = M)と区別がつきません.G(ギガ)なども同様です.

そこで本題.このメーリングリストでAさんは「1024 を 1K というのはおかしいから止めるべきだ」と主張していました.私は「 SI 接頭辞との混乱が起きないのであれば(違いが分かるのであれば)許容しても良いのではないか」という立場でした.Aさんは大先輩でお仕事は某大企業の役員クラスですが,逆に私は当時は社会人になりたてくらいだったと思います.Aさんにしてみては,若造に異論を出されて頭に来たのかも知れません.Aさんは「学校がそういう風に教えているから悪いんだ」と発言されていましたので,これに対し私は「世の中で K を1024とする風潮がある限りは,SI 接頭辞の違いと併せて教えておくのは悪くないし,そのほうが学校としては良心的なのではないか」と申し上げました.しかし,それ以降私信で直接「君には誠意がない」などといった議論には関係無いことを言われたので,やりとりをやめました.

まあ実際は私の書き方も悪かったかも知れないし,Aさんと直接会って話したら結果は変わっていたかも知れませんが,面と向かってするディベートは得意でない人が多いのに,メールでのディベートは細心の注意が必要だとつくづく思った出来事でした.例え相手が大企業の重役であっても,ディベートと口論の違いを知っているとは限らないのです.で,それからはメール(リスト)でのディベートでは「寸止め(最後までは詰めない)」のを旨としています.それが本当に良いのかと言われると自信はありませんが,これが日本的なのではないか,と思っています.(ただ,自分では一寸手前で止めてるつもりでも,相手には刺さっている,ということもたまにあるようです.反省)

余談ですが,上記の議論当時はありませんでしたが,今は二進接頭辞が標準化されています.例えば 1024 = Ki(キビ)など,従来の接頭語に i (発音では"ビ".binary の意味)をつける方式です.でも実際はあまり見かけないですね.有効桁数を考えると,違いがどうでも良い,という範囲にあることが一般人にとっては多い,ということなんでしょうね.Tera でも10%,Yota までいっても 20% 程度の差ですから,何かのオーバーヘッドがあれば,それで埋まっちゃうでしょうし.
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by jq1ocr | 2010-03-10 06:49 | 徒然話 | Comments(0)