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by jq1ocr

電子の粒子性と波動性

milsil が届きました.今回の特集は「生体認証とテクノロジー」です.それほど興味のある分野ではありませんが,指紋以前の歴史は結構興味深かったです.現在の生体認証に直接結びつく元はといえば,凶悪犯罪者が犯罪を重ねるものの,以前に逮捕された人間とは違うと主張されると,それを覆すことができなかった,というところから来ているそうです.

自分が一番おもしろいと思ったのは実は特集ではなく巻頭のホログラフィー電子顕微鏡の話.従来見えない量子力学の理論を証明するのに,たった一枚の写真で示すことができることから,その世界に入ったという日立の研究者,外村さんのインタビューです.もちろん最新技術ホログラフィー電子顕微鏡のすさまじい分解能にもびっくりですが,電波系(文字通りの話ね.笑)な私としては電子の粒子性と波動性を説明する写真がおもしろかったです.これは別に最新の実験結果というわけではないですが,まさに一見は百聞にしかず,写真が大きな力を持つと言う事実を示しています.その例は量子力学の初歩で出てくる話ですが,下図のように電子を二重スリットに通してスクリーンに投影する実験です[1].
d0106518_10204874.gif
fig.1 二重スリットの実験

電子の痕跡は下図の左から右のように時間(電子数)に伴い変化します.
d0106518_1022575.jpg
fig.2 電子が積算されてできた干渉縞

もちろん一般論として,写真(図)は大きな力を持つだけに,ローカルな間違った結論に導かれる危険性はあります.しかし,十分吟味された実験結果の図は雄弁です.そういえばK先生がよく学生に「グラフが大事」と教えていたなぁと思い出しました.ほんと,そうですね.理学も工学も一緒です.

ちなみに milsil で見た図の引用元はこちらですが,そこには説明付きの動画もあっておもしろいです.
[1]二重スリットの実験,日立,http://www.hitachi.co.jp/rd/research/em/doubleslit.html
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by jq1ocr | 2010-05-14 07:40 | 徒然話 | Comments(0)