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by jq1ocr

基本単位の定義が変わる・質量

科博の機関誌が来たので読んでいると,表題のような解説記事が出ておりました.国際単位系(SI)の多くは自然界に存在する定数を使って単位を定義する流れになっています.ところが未だに人工物を基準とする単位があります.それは質量です.質量の基本単位である「キログラム」は,「国際キログラム原器の質量」と定義されています.ところが作った当初は同じ質量だったはずのいくつかの複製原器の間で比較すると数十マイクログラムの経年誤差があることが分かったそうです.もちろん最初から段々と表面に不純物がつくことによって重くなっていくことは推定されていたわけですが,これ以上に安定な定義ができなかったためにそのままになっていたところが,様々な技術の発展でこの誤差よりも安定で正確な定義が可能になってきたので,二年ほど前に開催された国際度量衡総会で定義の変更を行うことが決議されたということです.

結局アボガドロ定数 NA やプランク定数 h で定義することになっていて,例えばアボガドロ定数 NA = 6.022…×1023 [mol-1] を用いて定義するならば,1キログラムは基底状態にある12C 炭素原子 1/12 [mol] の千倍 → 1000/12 NA (=5.018…×1025)個の質量に等しい,となるわけです.またプランク定数 を使った定義だと,エネルギーと質量が等価であり,光の周波数を使ってそのエネルギーを表すことができることを用い,これによれば「1キログラムは周波数が 2997924582/6.626…×10-34 [Hz] の光のエネルギーと等価な質量である」となります.

すぐにこれらの定義変更が我々の生活に影響するというようなことはなさそうですが,長い目で見ると新しい原理や技術につながっていく効果があるとこの記事は結んでいます.個人的には定義がすっきりして気分が良いという効果を感じました.笑
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by jq1ocr | 2013-11-09 22:42 | 徒然話 | Comments(0)