アマチュア無線や電子工作,バイクの話などを徒然なるままに書き散らすメモ程度のblogです.


by jq1ocr

文字<音声

本来エイプリルフール限定で公開するつもりのエントリでしたが,今年もコメントを戴いたので,冗談ネタだということを明記させていただいた上で,公開を続けることとしました.
昨夏は,アイヌ文化についていくつもの博物館に行って学芸員の方からお話を聞いたり,本を読んだりしていましたが,そういう博物館のいくつかは紀要を出しています.それは近所の図書館に置いてあることもありますし,場合によるとオンラインで読めたりするのはありがたいですね.

ところでそんな紀要の最新号を見ていたら,伝説上の存在と考えられていた遺物が発掘されたという話が載っていました.

ご存じの通りアイヌ語には文字がありません.そこでアイヌのお話はユーカラという口伝の叙事詩として伝えられてきています.その中に,あるコタン(村)の村長がイナウ(木幣)と交換で,スマカムイ(石の神)に「しゃべる石」をもらったという話があるのですが,それが「ポロスマィエ(大きな話す石)」というものです.その物語ではその石を銀箸(シロカネパスイ)でなでると,石がしゃべりだしたのだけど,それが村長に都合の悪いことだったので怒って埋めてしまった,という内容です.考古学者の間では,石に細かな溝が刻まれていて,それを金属の棒で擦ることでレコードのように音が出るのではと考えられてきたそうですが,レコード針に相当するシロカネパスイしか発見されておらず,それは特殊な祭事用のパスイ(箸)ではないかと言うことで,石の方は実在するとは考えられていませんでした.

ところが昨年旭川市にある神居古潭付近の発掘現場で見つかった巨岩を掘り起こしたところ,下になっていた面がきれいな平面で,人為的に彫られた細かい溝が表面にあることが分かり,適当な速さで金属棒で擦るとあるユーカラのように聞こえたと言うことです.これはまさに伝説のポロスマィエです.アイヌ語にも方言のような差異が地域によってありますが,この地域に住んでいたアイヌの言葉以外にも,樺太やシベリア方面のアイヌ語も入っているらしいそうで,交易が盛んだったことが証明される可能性があるそうです.また今後ポロスマィエがが発見されれば,アイヌ以外にも交易相手の言葉が入っている石が見つかる可能性もあり,研究の発展が期待できますね.

というか,私は文字の代わりに石のレコードで声を刻んでいた,ということに驚きました.エジソンよりずっと前ですよ.オーパーツかよっと思いました.hi
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Commented by WPJ at 2015-04-01 20:21 x
 ほほう。神居古潭について、大いに勉強になりました。これは、今後の発掘、研究に期待したいですね。

 今年も、期待通りです。4/1
Commented by jq1ocr at 2015-04-03 21:59
来年辺りまた新たな研究発表が行われると期待されます.笑
by jq1ocr | 2015-04-01 08:00 | 徒然話 | Comments(2)