吊って弔う
2016年 05月 12日
ところで書道ではいろんな書体を書きますが,臨書(手本を写す)でなく任意の文章を書く場合,字典で字体を調べます.それで字体の昔からの変遷が分かったりするのですが,さっき見ていたら吊と弔はもともと同じ字で吊が弔の俗字と書いてありました.お祭り男の半纏に「祭」と書いてありますね.中国人からすれば「祭」は「弔」の意味だからびっくりするというのは昔聞いたことがありますが,このパターンは同じ字が意味で分かれたわけですね.
ただし中国の今の字体では「吊(チョウ)」に統一されており,最初に出てくる意味は日本と同じ「吊る」ですが,弔意を表すという意味もあるようです.
実は日本でも吊と弔の文字自体,以前は混用されていて,読み方で意味が変わったようです.それもそんなに昔の話ではなくて,昭和初期まではそうだったようなのです.確かに草書で書いたらぱっと見同じ気がするし.10へぇ〜くらい押したいと思います.笑