アマチュア無線や電子工作,バイクの話などを徒然なるままに書き散らすメモ程度のblogです.


by jq1ocr

電気二重層キャパシタでのバックアップを考える

秋月でルビコンの電気二重層キャパシタの扱いが始まりました.なんと長野県で作られているということで立派な日本製です.笑 値段も悪くないですね.
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こちらは 10F 2.7V です.容量はいいですけど,耐圧の方がなんか微妙な値ですよね.3.3V いけたらいいのにと思いますが,定格を超えて使うのは危険かと思います.というのも,同社の製品で 3V 耐圧のがあるのですが,それは最大でも 3.3F なのです.ですから,2.7V と 3V の間には結構な壁があるのではないでしょうか.詳しく調べたわけじゃないですけどね.

ちなみにこういう製品の用途として,まず思いつくのはメモリのバックアップあたりかと.実際にどの程度いけるか考えてみましょう.具体的な製品としては恒例の秋月 GPS を考えます.
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こちらの仕様書を見ますと,バックアップ電源の電圧は最低 2V とあります.また電源遮断時のバックアップ電流は 6uA が typical です.

10F のキャパシタに 2.7V で満充電しますと,たまる電荷は 27C です.ここから2Vに低下するまでに引き出せる量は差し引き 7C.これを 6uA で割ると放電時間で, 1.17×106sec ですから,13日半となりますね.ざっと半月でしょうか.

GPS の almanac でさえ一週間くらいの有効期間しかありませんから,それだけもてば御の字ですね.ただしバックアップ電池のつくところにそのまま接続しても充電はできません.回路図を見るとショットキーの逆流防止が入っています.
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シンプルな解法として電源ラインから Di を過ぎたところに抵抗を介して,バッテリと入れ替えたキャパシタに充電するようにするのはどうでしょうか.要するに下図のようにするわけです.
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回路動作的には SBD2 を外して,そこに入れてもいいのですが,そこにはまるサイズは耐電力が厳しいでしょう.

さて,充電が進むと抵抗による電圧降下が小さくなり,電源ラインの 3.3V からショットキーの順方向電圧降下 VF を引いた分の電圧がかかります.この値は流れている電流によって異なりますが,GPS の定格から最大で 200uA と推測されます.すると使用されている部品の特性から VF は 0.1V くらいとなります.結局キャパシタに 3.2V かかることになるので,この回路で 2.7V 耐圧のこのキャパシタを使うのは危ないですね.

レギュレータを使えばよいのですが,店頭に並んでいるのから選ぶと 2.5V か 2.85V になってしまい微妙.それにそこまでやるなら電池でいいじゃん,となりそうなので,抵抗作戦をつづけるべく,キャパシタの方を2直にします.笑 要するに 5.4V 5F というわけです.耐圧が無駄なので,少し安い 2.5V 耐圧のに入れ替えてもいいですね.

一応この条件で使用時間を計算しますと, 5F で 3.3V から 2.0V までですから 6.5C です.容量は小さくなりますが,電圧が上げられる分でカバーできるのですね.ほとんど同じ時間使えそうです.

さて話を抵抗に戻します.ここの抵抗値の決め方ですが,小さくすると充電は早く終わるけども電源容量が必要になる,すなわち電源に負荷がかかります.逆に大きくすると充電時間がかかります.コンデンサの端子電圧 VC は電源電圧 V として(SBD1 の電圧降下はここでは無視)

VC = V (1- exp(-t/CR))

です.満充電するには無限大の時間が必要なので,ここでは仮に電源電圧の 90% まで充電できる時間を考えます.すると上の式から10Ωで2分,1kΩで3時間半かかるようです(計算合ってるかな?).2分ならいいかと思いたいですが,充電初期の最大電流が 300mA くらいになってしまうので,かなりの負荷ですね.おまけにボードに使用されているショットキーの最大定格が 200mA なので,これを超えてしまいます.100Ω くらいにしておいて,最初は長めに電源を入れておくってのがいいかもしれませんね.毎日使うならともかく,たまにしか使わない場合,電源に電池を使ってるとちょっと考えないといけませんね.

え?結局電池の方がいいんじゃないかって?いやぁ,それ言っちゃうと話が終わっちゃいますから今まで言わなかったけど,実は私もそう思ってますよ.笑
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by jq1ocr | 2016-12-18 07:30 | マイコン・電子工作 | Comments(0)