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by jq1ocr

N型コネクタの名前の由来

高いほうの周波数で遊んでいるアマチュアにとって N 型コネクタというのはある意味標準的なものですが,マイクロ波を扱う場合は最低ラインの規格です.(M 型コネクタはこういった関係の職場では多分使われていません)SMA(互換)はアマチュアでも近年なじみが出てきたと思いますが,他にもたくさんの規格があります.

その話は後日においておくとしまして,N 型コネクタの N ってなんでしょう.無線機屋でバイトをしていた時は「ナンシー」と呼んでいました.これは単に phonetic なのですが,これは由来からは当たらずとも遠からずだったりするのです.

Agilent の方の話によると,最も多い噂は Navy らしいのですが,私の周りでこの説を唱えている人はいません.どうも米国ではそういう話になっているらしいです.しかし,実際は開発者の名前が由来なのです.

N 型コネクタは太平洋戦争中にレーダに使用する為に Bell 研の Paul Neill 氏の開発チームが作ったものなのですが,彼らはマイクロ波の専門家ではなかった為,GHzオーダでの性能が出ず,改良されて現在の形になったそうです.実際は N 型コネクタにも種類があり,Agilent の Julius Botka 氏によって改良されたスロットレスタイプの N 型コネクタはかなりの高性能と言われています.現に Agilent の測定器に使われている N 型コネクタはこのタイプです.

ちなみにアマチュアでは特性インピーダンスが 50 Ωのシステムを使うことが多いのですが,75 Ωの N 型コネクタというのもあります.この場合は中心導体が細くなるのですが,外見は似ている為,間違って75Ωのメスに50Ωのオスを接続すると破損してしまいます.まあ 50 Ω で統一していれば大丈夫ですが.....

なお SMA でも安いコネクタでは精度が出ていないものもあり,そういうコネクタを高価な測定器に勘合させようとすると破損することもあるのですが,破損になかなか気付かないこともあるので,コネクタはけちってはいけない,そして扱いに注意しなければならない部品の一つです.
Commented by WPJ at 2008-02-26 10:46 x
普段何気なく使っているN型コネクタにも、面白いお話があるものですね。

私は、無線機屋さん関係では、N-Pコネクタを「ナンシーピーター」と呼ぶようにしています。これを「ノベンバーパパ」と発音しても、「え?」となってしまいます。そこで、素朴な疑問。アメリカでは、どんな発音をしているのでしょうか。気になっています。
Commented by jq1ocr at 2008-02-26 12:00
Nコネはあまり使ってなかったけど,N connector とか,Type-N connector とか呼んでいると思います.Nancy と呼んでいるかどうかは知りません.そういう場面に当たった事が無いので....
Commented by BWT at 2008-02-29 09:35 x
MコネをUHFと言うと知って衝撃を受けました。
普通はUHF帯で使わないのに。
Mは電電公社規格だったかな?

アジレントのAPC7にはまいってます。変換が高くてなかなかこない
Commented by jq1ocr at 2008-02-29 16:09
「UHF以上では使えないコネクタ」を略して「UHFコネクタ」といっているのです。笑
Commented by BWT/Jun at 2008-02-29 17:32 x
UHF is Unuse for High Frequency equipments.
ですかね? 高い周波数には使うなよっと。

GNUみたい。GNU is Not Unix。
Commented by jq1ocr at 2008-02-29 18:12
unusable なら正解です.笑
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by jq1ocr | 2008-02-25 23:25 | 徒然話 | Comments(6)