アマチュア無線や電子工作,バイクの話などを徒然なるままに書き散らすメモ程度のblogです.


by jq1ocr

縦振電鍵

「縦振電鍵」は「たてふれ」なのか「たてふり」なのかという議論で盛り上がった某フォーラムの某スレッドですが,ちょっと気づいたことがあったので,もう一度考えてみることにしました.スレッドに書き込むと推敲できないので,こちらにゆっくり考えながら書いてみます.

「縦振電鍵」自体はここをごらんになっている人のほとんどがご存じとは思いますが,念のため説明しておきます.まず「電鍵」は「でんけん」と読みまして,モールス通信の送信に使われるスイッチです.キー(key)とも呼びます.要するにスイッチですからいろんな形が考えられるわけですが,中でもプリミティブなものの一つが縦振電鍵です.
d0106518_23502439.jpg
Hi-Mound HK-702
たかがスイッチですが,モールス通信を実際にやっている人たちの間では非常にこだわり(感触,重さ,材質など)を持っている人が多いことでも知られています.写真の電鍵は右の丸いつまみをもって,押し下げる(按下)するとスイッチが入り,信号が発信され,力を緩めるとスイッチがバネの力で戻って回路が切れ,信号が止まります.その信号の時間的長さの短い信号と長い信号(時間比率1:3)の組み合わせによって通信を行うのがモールス通信です.例えば A は短点の後に長点をうち, ・− といった感じで送ります.

このスイッチ(この場合棹部)を縦に上下させるため「縦振電鍵」というのですが,この読み方は昔から二通り(たてふれ・たてふり)あったのです.結論から言えば,両方とも「アリ」ではないかというのが,私の意見です.

まず「振れる」という動詞を考えます.要するに棹部が上下にゆれ動くという意味ですね.これは動詞ラ行下一段活用ですので
語幹 ふ
未然 れ
連用 れ
終止 れる
連体 れる
仮定 れれ
命令 れろ(れよ)

となります.電鍵という名詞につく場合,連体形である「振れる」になるというのを中学程度の文法でやりますが,複合名詞を構成する場合は連用形をとるのが原則らしい.ですので,連用形の「ふれ」を用いて,「縦振れ電鍵」となります.

一方,行為者が棹部を自ら上下に動かすという意味で「振る」という五段活用他動詞を考えます.これの活用は
語幹 ふ
未然 ら(ろ)
連用 り(っ)
終止 る
連体 る
仮定 れ
命令 れ

ですが,この場合も,連用形の名詞的用法により,「縦振り電鍵」となります.

両者をまとめると,棹部が動くという風にとれば「縦振れ電鍵」で,棹部を動かすという風にとれば「縦振り電鍵」となるわけです.自動詞と他動詞の違いといえるでしょう.

結局,どっちでもいいのではないかというのが私の見解ですが,如何でしょうか.
[PR]
Commented by BJB/ひがし at 2008-05-28 09:37 x
電鍵自身が自ら振れることはなく,オペレータが振るものなのだと思うのですが,いかがでしょう?
Commented by jq1ocr at 2008-05-28 10:50
例えば「このツマミは回るようになっています」という言い方は
しますよね.なので,私はどっちでもいいかと思いました.
by jq1ocr | 2008-05-28 00:20 | 徒然話 | Comments(2)