アマチュア無線や電子工作,バイクの話などを徒然なるままに書き散らすメモ程度のblogです.


by jq1ocr

Es に適した打ち上げ角

先月 6m 用の HB9CV アンテナをようやくあげたのですが,そのアンテナでの初交信は北海道でした.都心ど真ん中で周りは高いビルに囲まれているため,直接波は結構きびしい環境なのですが,北海道との交信はそこそこ普通にできました.打ち上げ角がある程度高いためにこのようなことが起きるわけです.現に神奈川コンテストでは数局しか交信出来ませんでした.まさか数局しかいなかったわけもないと思いますので,やはり環境の問題ではないかと.苦笑

ところで Es での打ち上げ角は概ね 15 度程度と言われているようですが,実際にどの程度なのか計算してみることにしました.まずは図を描きます.仮に地球が平面であるとすると以下のようになるでしょう.
d0106518_17441331.jpg


点A,B を地上の点,Es での反射点を C とします.AB間の距離 d は東京-北海道を仮定すると概ね 800-1000km 程度で,Es の高度 h は 100km 程度です.

すると打ち上げ角 a は arctan(2h/d) ですから,11-14 度程度となります.また15度になるのは距離が750km程度と計算できます.

しかし,これはあくまで地球が平面であるとしたときの話ですね.距離1000kmでは概ね中心角9度(*)となりますから,平面で近似してもそれほど大きな差はないように思えますが,一応計算してみることにしましょうか.ただしここでは等価地球半径は考えないことにします.
d0106518_19343373.jpg

この図の角 CAO から90度を引くと打ち上げ角になります.角 AOC を x とし,図から計算式を考えると,

arctan{(r+h-rcos x)/rsin x} -x

となります.そして具体的な数値を以下のように入れてみます.
r=6360 km
h=100 km
x=4.5 deg(@d=1000km)

すると,仰角は9度と求まります.地球を平面と仮定したときは11度ですから,2度ばかり低くなることになりますね.これを大きな違いと見るか,誤差と見るかは考え方次第ですが,一応計算しておくべき問題かと思います.

ところで等価地球半径を導入した場合は,当然同じ作図をすると距離 d が延びる,すなわち,d を固定すると,仰角は大きくなりますので,平面と仮定したときの値に近づくはずです.


(*)360×1000/(6360×2×π)=9 deg
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Commented by BWT at 2008-06-26 01:10 x
久しぶりの検証シリーズ、楽しく読ませていただきました。そんな風に考えた事ってなかったな~。
ところで、HB9CVでの初交信って、私じゃなかったっけ? あの200Wで419の。(笑)
Commented by jq1ocr at 2008-06-26 01:35
あのアンテナをあげてしばらくしてから Es がでて
北海道が強く入っていたのと交信したのが初ですね.
あのアンテナの初 CW は BWT さんですね.

ちなみにあの日はオール神奈川があったので,
数局と SSB で交信しました.
by jq1ocr | 2008-06-23 23:48 | 徒然話 | Comments(2)