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by jq1ocr

ハンディ機汎用 Bluetooth アダプタの製作 - 2

前の話(第1話)

【第2話】ついで電源についてです.

ハンディ機に外付けと考えると,電源は電池がよさそうです.電圧は BU-1 に載っている codec や bluetooth モジュールから考えると,3.0〜3.6Vと推測できます.電圧を高めにしてレギュレータで落とすか,最初から3Vにしておいて様子を見るかという選択になるでしょう.単4型のニッカドを三本使う方法が容易だと思いますが,小型化を考えたいので私は3Vにすることにしました.

電流は多分 bluetooth モジュールが支配的かと思うので,調べてみましたが,BU-1に使用されているものと全く同じモジュールは見つけられませんでした.しかし類似の class 2 のチップの仕様を見ると平均46mAとあります.多分 BU-1 全体でも100mAということはなくて,50mA に近い値でしょうか.ただしこのくらいの電流が流れると言うことは,なるべく小さくしたいとはいえ,ボタン電池は無理です.CR2032でも220mAh程度のようですから.そこで容易に入手できるものとして更に容量が大きいもので円筒形の CR2(850mAh) や CR123A(1400mAh) 等があります.しかし,電池の仕様をみると連続標準負荷が CR2 と CR123A はどちらも 20mA となっているのです.うまく動く保証はありませんが,とりあえず今回の試作では CR2 を最初に使ってみることにしました.

そんなわけで,CR2 用の電池ケースを買いましたが,これと BU-1 を一緒に内蔵できるケースとなるとちょっと大きめになってしまいます.実用試作品なので,電源スイッチを省略するためにケース外に電池ケースを接着することを考えました.そうすると,本体のケースは BU-1(3cm角)が入る空間があればよくなります.で,現物あわせをしながらタカチの SW-53 (W36×H11×D53)を選びました.これに電池ケースからの配線を入れる穴と mic/af 用を穿孔します.
ハンディ機汎用 Bluetooth アダプタの製作 - 2_d0106518_1381374.jpg

穿孔加工したケース

さて,BU-1 をケースに組み込む前にしておかなければならないことがあります.それは PIN 設定です.BU-1 に使われている Bluetooth モジュールにはパラメータを記録しておくフラッシュが内蔵されています.そしてデフォルトでは PIN が 6111 に設定されています.もちろん純正オプションである BH-1(*)を使うなら問題はないのですが,これを変更しておかないと,市販品によくある PIN 0000 の製品がペアリングできません.というわけで BU-1 を買ってくれば無条件に汎用 Bluetooth 化できるわけではなく,実は FTM-10 や VX-8 がないと PIN が変更できないというところが解決できていません.そんなわけで,FTM-10S を持っているので,これに一度取り付けて PIN を 0000 に変更,ついでにペアリングもさせておいたあと,ユニットを取り外しました.しかし開けたり閉めたりは防水機能の維持に不安が残るのであまりやりたくないですね.というわけで,これで下準備が完了しました.

(*)
純正オプションのヘッドセット BH-1 ですが,なんとヘルメットをした状態で使えないため,私はヘッドセットはロジテックの携帯用や coolrobo といった社外品を使っています.ただしこれらは PIN が 6111 に固定されてるわけではなくて,変更も出来ないので,ペアリングの時には使用するヘッドセットの設定にあわせて BU-1 側の設定を変更する必要があります.

次の話(第3話)
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by jq1ocr | 2008-09-24 23:55 | 無線設備・レストア | Comments(0)