アマチュア無線や電子工作,バイクの話などを徒然なるままに書き散らすメモ程度のblogです.


by jq1ocr

トルクを考える

コネクタの締結には通常規定のトルクで締め付けることが必要です.とはいっても,我々アマチュアはそんなこと気にしないで適当に締めてることが多いと思います.そこでコネクタの締め付けトルクの話をしたいと思います.

M型コネクタはアマチュアのローバンドでは使用されていますが,一般に VHF くらいまでということになっています.そのためプロの世界では使われることがありません.規格上,BNC型は 4GHz まで,N型とSMA型は 18GHz まで使用可能です.ただし,測定器用途に用いる場合,BNC型はVHF帯以下にしか用いられません.世の中には他にもたくさんのコネクタがありまして,高い周波数を扱っている私の職場では例えば K 型や 3.5mm と呼ばれる 40GHz あるいは 34GHz まで対応するタイプを使っています.この中の 3.5mm というのは SMA と互換性があるのですが,SMA は最近のアマチュアのハンディには標準的に採用されているのでご存じでしょう.そして,これらのコネクタには締結時の締め付けトルクが規定されています.
N 型 1.35 Nm
3.5mm 0.9 Nm
SMA 型 0.9 Nm

SMA型は構造的に3.5mmよりも弱いため,実際は0.9Nmではなく0.56Nmのトルクレンチも存在します.これはコネクタそれぞれの強度によって調整が可能な範囲があるということになるでしょうか.私が実際に使用しているトルクレンチはこのようなものです.
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torque wrenches

下が agilent 純正で 3.5mm 用の 8710-1765 という定番のものです.これで SMA を締めることも出来るのですが,ちょっとひ弱なコネクタだと心配になります.そこで上の汎用品をSMAには通常使っています.これは東日(大手トルクレンチメーカーで)の SP2NX8 で 0.7Nm にセットされている単能型の締付作業用トルクレンチです.agilent があご全体が曲がるのに対し,東日のはクリック感で分かるので,使いやすいです.agilent のは校正キットとかにも付いているので,あるところには複数あると思いますが,会社の開発などではコスト削減で 3.5mm ではなく SMA を使っているところもあると思いますから,そういうところは純正よりもかえってこっちのほうがお勧めできると思います.

実際に買うならば,open-end の 8mm で 0.7Nm(位)のであれば,何でも使えると思います.しかし良く機械系で使うワイドレンジプリセット型は避けた方がいいかもしれません.
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torque wrench body for big torque (not for RF Connection)

誤差もありますし,大きなトルクに調整できると言うことは,その分レンチ自体が大きいことが多いと思います.それに open-end をつけるとすると,下のようなクロウフットをつけることになるでしょう.こうすると,力点が変化するのでトルクも正確ではなくなるのではないでしょうか.
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crowfoot wrench

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by jq1ocr | 2009-03-17 20:31 | 徒然話 | Comments(0)