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by jq1ocr

電圧制御型アッテネータの試作

GigaSt を使うときにアッテネータが必要なことも出てきますが,測定に便利なステップアッテネータは高価なため自宅用に買うのは困難です.そこで,PINダイオードを使ってアッテネータを作ることにしました.これなら数百円で作れますし,おまけにバイアス電圧によって減衰量を制御できるので便利です.ただし,周波数特性を持つので,予め使用する周波数で校正データを作成しておく必要があります.

今回は LM317T でバイアス(固定,可変とも)を作り,ポテンショメータで可変側を制御することにしました.そして VNA を用いて,ポテンショメータの読みと減衰量の関係を測定しました.測定風景はこんな感じです.
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得られた減衰量測定結果 (S21) は以下の通り.
d0106518_20591155.jpg

ここで緑は 440MHz赤は1300MHzです.VSWR(S11)は記録していませんが,どの位置でも1.5以下でした.この図から10dBより小さい減衰量を設定するのは難しく,30dB以上になると,ポテンショメータの回転角に対する減衰量の変化が大きすぎて正しい値に設定するのは難しそうということが分かります.減衰量が 10dB より大きい領域を拡大すると,以下のようになります.
d0106518_213875.jpg

バイアス回路の定数に問題があるのは明らかなのですが,現時点ではこのような状態です.ただし,ポテンショメータを使ったためか,再現性は高いようなので,丁度の減衰量が作りにくい(値が中途半端になる)固定減衰器よりも使いやすい面はあるかと思います.なお,440MHz 以下の減衰量はほぼ周波数依存性がないようなので,VHF以下においては現時点でのバイアス回路を使用しても10-50dB程度の任意の減衰量を設定することが可能となりました.
【追記】バイアスを下げると減衰量が上がるのですが,LM317を普通に使って組むと 1V ほどまでしか下げられないので,これ以上減衰量をとろうとするならば,回路の見直し,または電源の入れ替えが必要です.また逆にバイアス上げていくと減衰量が小さくなっていきますが,LM317 への入力が手持ちの電源の関係で 15V までしか上げられない状態です.いずれにしてもこのアッテネータの実力を引き出すには電源部分の改良が必要となります.
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by jq1ocr | 2009-05-22 20:57 | マイコン・電子工作 | Comments(0)