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by jq1ocr

鑑別

宝石を鑑別するには単に見た目だけではなく,見ただけでは分かりにくい物性を利用した方法も併用されます.例えば,結晶構造の違いにより,光を透過させたときに偏光面がそのまま出てくるものや,内部で偏光面が回転するものがあります.これをそれぞれ単屈折(Single Refraction),複屈折(Double Refraction)といい,偏光器を使うことで識別が可能です.
鑑別_d0106518_9283094.jpg
中身は実は簡単で,下の箱の中に光源があり,石を載せる下に固定された偏光板が入っています.上の回転できる偏光板と,石を載せるガラス板を回転させることでこれらを識別することが可能です.

あとは屈折計を用いて屈折率を測定します.
鑑別_d0106518_9313713.jpg
光源を接続し,スコープをのぞくと中にスケールが入っていて,石をセットしてみると,そのスケール上に明るいところと暗いところができ,その境目の値を読み取ることで屈折率が分かります.ただし一つの屈折計で測れる屈折率の範囲は限られていて,うちにあるものだと約1.8を越えると測ることが出来ません.なお光源としてはナトリウム光が最も適しているそうです.(多分測定がその波長で行われているということだと思う)

ちなみに複屈折の石の場合は,細かく石を回転させながら屈折率を測定します.その最大値と最小値の差も複屈折率といい,物性として鑑別に利用されます.

もちろんこれだけで同定できないものもありますが,ある程度はこれだけで鑑別することが出来ます.ぱっと見同じように見える宝石でも,こうして種類が同定できると,また楽しいですね.(仕事にはしたくないけど.笑)

気が向いたら実際に鑑別するプロセスをお見せしたいと思います.
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by jq1ocr | 2011-06-04 07:22 | 宝石研磨・鉱物 | Comments(0)