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by jq1ocr

【FT-817ND】標準IFフィルタのメカニカル化

前回までのあらすじ)
以前 FT-857 の為に導入した 2300Hz メカニカルフィルタですが,結局2つの空きスロットには 300Hz と 500Hz を入れることにしたので余りました.最初は FT-857 のセラミックフィルタをこの余ったメカニカルフィルタに置き換えることを考えましたが,基板上のスペースが厳しいので,FT-817 に使おうと基板を起こしたのでありました.

さてでは作業に入りましょう.用意したもののは以下の通り.
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左のは 2300Hz フィルタエレメント,INRAD の 500Hz フィルタ,そしてこれらをマウントするための自作基板と右が FT-817 のメインボードです.まずは INRAD のボードからフィルタエレメントとコネクタを取り外します.そして FT-817 の基板からセラミックフィルタを外します.
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外したエレメントとコネクタをこのために起こした基板に半田付けします.
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一応パターン上は帯域識別ジャンパは用意しましたが,FT-817 では本体側にジャンパ設定を読む機能がないので使いませんでした.またオプションのフィルタと同様,両方のフィルタ入力にはパッドを入れています.上から見るとこんな感じ.ちなみに斜めに見えるのはエレメントに貼られた INRAD のシールが斜めになっているためです.hi
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これを基板にとりつけ,セラミックフィルタの付いていた部分とも配線します.
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無線機に組み戻して終了.

効き具合を確認するために SG につないでキャリアをいれてみたところ,おかしいことに気づきました.というのも,ワイド(2300Hz,従来のセラミックフィルタに相当)のほうを通しているときはよいのですが,ナロー(500Hz)にしても帯域が狭くならず.その中に null 点があるのです.要するにf特をプロットすると一山でなく二山になります.音もなんか変な感じ.フィルタエレメント自体はそれぞれちゃんと動作することを確認しているので,スイッチングがきちんと出来てない可能性があります.そういえばセラミックフィルタを外すときスイッチからフィルタに入るところにコンデンサではなく抵抗が入っていて,違和感を感じたことを思い出しました.
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赤い三角の部分です.フィルタ基板にはパッドが入っていて,直流的には落ちてますから,ここが抵抗だとダイオードスイッチが常時(ナローを選んでも)入ってしまっている可能性があります.というのも,回路図を見ると
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こうなっていて,セラミックフィルタ(CF1004)の入り口にコンデンサ(C1390, C1393)が入っていますが,現物では上の写真のように抵抗になっていますから,回路変更があったようです.この部分,左側だけもうちょっと詳しく言うと,C1390 が抵抗になると Q1084 が OFF になっていても,パッドを通して直流が流れ,ダイオードスイッチ D1075 の右が常時 ON になってしまう,ということです.

そこでいろいろ調べてみると Yamada Radio Clinic さんで,全く同じ現象が報告されています.ここでは特性もグラフ化されていて一目瞭然.また推定原因も上記と同様ですので推測もあってそうです.ただし,ここで掲載されている新しい回路図ではパラにコンデンサが入っていますが,うちのモデルには入っていません,細かなアップデートがあるのでしょう.この方の対策では,ジャンパをコンデンサにして直流を切ることを提案されていますが,フィルタエレメント単体は直流が通りませんので,ここではフィルタボード上の抵抗パッドを外してしまうことにしました.この作戦をとったのは旧式の INRAD ではパッドなしだったためです.いろいろやってみて今後パッドがないことによる不具合を感じたら Yamada Radio Clinic さんの方法に変更してみようと思います.

というわけで,そんなトラブルがありつつも,なんとか完成.
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SGで動作確認してみましたが,正常に動作しているようです.めでたしめでたし.
【追記】予備基板が1枚ありますので,同じ事を考えている方に差し上げます.ただし無保証かつ手渡しできる友人限定です.
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by jq1ocr | 2013-02-09 20:50 | 無線設備・レストア | Comments(0)