素数ものさしの使い方を考える
2013年 04月 08日
4=7-3という感じで 15 までは1ステップで測れます.16 は尺が17 までしか振ってないと測れないので,もうちょっと長い素数ものさしを考えます.すると以下 19 23 29 31 37 41 43 47 という感じで目盛りがあることになります.これを使えば,
5
6=11-5
7
8=11-3
9=11-2
10=13-3
11
12=17-5
13
14=17-3
15=17-2
16=19-3という風になりますが,25 がうまく作れません.2を超える素数は全て奇数ですから,差で奇数である 25 を作るには 27-2 のパターンしかないものの,27 が素数ではないため無理ということになります.25 を超えますと
17
18=23-5
19
20=23-3
21=23-2
22=29-7
23
24=29-5
26=29-3と続きますが,33 がまた表現できません.そして
27=29-2
28=31-3
29=31-2
30=37-7
31
32=37-5
34=37-3と続きます.47 まで振ってあれば,25 と 33 以外は1ステップで作れることが分かりました.ちなみに 46 はここまでの長さですと作れませんが,もっと長ければ 53-7 で作れますね.
35=37-2
36=41-5
37
38=41-3
39=41-2
40=43-3
41
42=47-5
43
44=47-3
45=47-2
ところで数学の世界で「ゴールドバッハの予想」というのがあるそうで,これは「4以上の偶数は二つの素数の和で表すことが出来る」とのことです.ただ「任意の整数は二つの素数の差で表すことが出来る」みたいな話はないので,任意の整数cmを作る場合はちょっと工夫して(ものさしを複数回使って和で表現したりとか)いくことになるでしょう.いずれにしても実用性はさておき,頭の体操になるおもちゃではありそうです.
【追記】
小さい方の目盛は,ミリ単位のようです.
ものさしは18センチなのでしょう.179mm が右端の目盛.
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ⦆( ) * ) * ) * * * の模様は、右に進む 表 裏 表 裏 表 裏 表 裏 表 裏
10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 * * * ( * ( * ( ) ⦅ の模様は、左に進む 表 裏 表 裏 表 裏 表 裏 表 裏
透明なスケールなら、表裏で模様が完成する。
[1]の模様(刀札)の[ ⦆]と [10]の模様(刀札)の[⦅ ]が 物差しの数の進む方向 + - を決め、数直線のイメージになる。 自然数を『刀札』に割り当てジグザグ模様から素数に + ‐ を持たせ整数を理解できそうだ。
『幻のマスキングテープ』の 10までを物差しとするものだ。
この物語の淵源は、絵本で・・・ もろはのつるぎ (有田川町ウエブライブラリー)