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江戸前ハゼ調理上の注意

どの辺を江戸前と言うかには諸説ありますが,元々は漁師村だった佃島の前あたりを主として,深川くらいまでの海という意味合いだったそうです.しかしもうすっかり埋め立てられてしまっていますから,ここでは範囲を広くとって,とりあえず朱引(正確には文政江戸朱引図を参照)の前,すなわち西は東品川,東は荒川手前くらいまでの海としておきましょう.その辺の魚は多少遡上もしますし,古くは隅田川河口で獲れたウナギのことを江戸前と呼んだそうですから,ここではそこにつながる汽水域も江戸前ということにします.川上産を江戸後といったそうですから,横十間川とかで釣ったら江戸横とかいいそうなものですが.笑 ちなみに寿司の江戸前はすっかり「江戸風」というような元来からかけ離れた単純な意味合いになってしまっていて,本当の江戸前の魚を使った寿司はほぼないですけどね.

さて,昔から江戸前のハゼはおいしいと言われているそうです.しかしこの辺りは決して清浄な環境というわけではないので,食べるときには多少気を遣った方が良いかもしれません.というのも,江東区保健所からのニュースに区内産ハゼの汚染実態調査というのがあって,それによるとダイオキシンや PCB の検出量は継続的に大量に食べることがなければ問題のないレベルではあるものの,当然ながら一般に流通している鮮魚よりは高いそうです.なので,以下のように保健所から注意喚起されております.

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ふむふむ,頭と内臓をとればだいぶ安全に近づくということですね.頭と内臓は一動作で取れますから,こんな感じにしてから料理に使うとよいということです.

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やり方が分からない方もいらっしゃるかも知れないので,イラストで説明しますと...

江戸前ハゼ調理上の注意_d0106518_15051478.jpg
①まず背びれあたりをおさえて,上から首の骨を切った後,頭を最後まで落とさないで首の皮一枚残します.図で言うと赤い破線のあたりで寸止めするわけです.②そしてその高さのまま包丁を動かして,頭を前に移動させますと,内臓は頭にくっついてきます.このとき腹の皮くらいはちぎれてしまいますので,作業は速いです.

ちなみに小さなハゼの方が単位重さあたりの汚染物質の蓄積量は少ないそうなので,佃煮くらいにしかならないサイズならそのままという方法もあるかも知れませんね.まあそんな小さいのを釣るのは難しいと思いますが.笑 なお放射性物質に関しては,検出限界以下だそうです.

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by jq1ocr | 2019-07-27 21:30 | 釣り | Comments(0)