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by jq1ocr

1000uFクラスの固体化

ラジオ等に使用されている電解コンデンサの固体化は長寿命化に資すると考えています.ドライアップなどでその部品が一つだけダメになるならまだしも,アルカリ性の電解液が漏洩して基板にダメージを与えてしまうと,予後が悪いのでできるだけ固体化するのがいいだろうという考えです.どんなものにしていくかというと,部品の進化もあって,100uF 以下ならセラコンに置き換えが可能という時代になっています.昔だったらセラコンなんて uF オーダーなんて考えられなかったですが,今や普通ですから進歩は早いものです.そのうちもっと大容量のモノもでてくると思いますが,現時点では 1000uF クラスになるとさすがに単体では困難で,導電性高分子アルミ固体電解コンデンサを採用することになります.これは陰極に用いられていた電解液を導電性高分子ポリマーに入れ替えたものなので,液漏れがありません.

ところで 1000uF を固体化する場合,秋月扱いの部品では OS-CON と Enesol があります.OS-CON はパナソニックの製品で,1000uF 16V 105℃ のタイプが 140 円で販売されています.
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Panasonic OS-CON

一方,Enesol は韓国メーカーでスペック自体は同じですが,価格は 100 円とあり安いです.
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Enesol

つい安い方を選択してしまう人も多いと思いますが,良く比べてみると,OS-CON の方は 5000 時間保証されているのに対し,Enesol の謳っている耐久時間は 2000 時間なのです.長寿命化のために固体化するならば,ここはケチるところではなさそうですね.なお通常状態での故障モードはオープンです.

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by jq1ocr | 2020-05-05 21:00 | 無線設備・レストア | Comments(0)