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by jq1ocr

【inkuiry】インク沼畔にて

万年筆に使うインクは大きく分けて染料系と顔料系があり,染料系にはいわゆる普通の染料だけのものと,それに加えてタンニン等や鉄イオンが入っていて,書いたあと空気中の酸素で酸化析出し,文字色が黒くなっていく,いわゆる古典インク(このブログでは没食子インクまたは IG (iron gall)と総称しています)の3通りに分類できます.これらは使い方がそれぞれ異なるので,自分が使うインクがそのうちのどれなのかを知っておくことは大事なことです.

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ところがあるインクについて同じ名前なのに中身が変わることってしばしば起こるらしいです.たまに聞くのは古典インクだったのをメーカーが黙って染料インクにするパターンですね.染料インクの多くは耐水性が低かったりするので,私は書類には没食子インクを使いたい派です.で,インクが古典インクなのか否かを知る方法を調べていました.その結果,鉄イオンの有無と pH の組み合わせで,ある程度の推定が可能そうだということが分かりました.それに染料インク間の色替えでも,酸性からアルカリ性,もしくはその逆にすると問題が起きるため,pH を知っておくことは有効でしょう.

判断方法については,まず没食子インクは結構強い酸性なので,アルカリ性や中性なら少なくとも没食子インクではないと判断できます.また酸性でも鉄イオンが入っていなければ没食子インクではない可能性が高いと考えられます.もちろんその他の金属で古典インクと同じような性質を持たせたり,染料の中にも鉄イオンが入っているものがあるかも知れないので,確実にそのように言えるわけではないですけども,推定は可能かと考えました.

最近萬年筆くらぶに入れてもらったので,今後インクの勉強をすすめ,新たに分かったことがあれば修正していきますが,現時点ではそういう認識でおります.インク沼にハマる気はないですけども,沼の景色を外から眺めるのは悪くないと思いました.笑

とりあえずこれから家にあるインクの pH と鉄イオンの有無を調べて,カルテを作っていこうかなと.備忘を兼ねて inkuiry シリーズ始めます.

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by jq1ocr | 2022-03-24 21:00 | 万年筆・インク | Comments(0)