前回↑,シュミレータ(「シュミットトリガインバータを使ったオシレータ」の略)の電源電圧によって発振周波数が変わることを確かめました.この電源電圧を振れば周波数が変わるのだから,FM送信機が出来ると思ったわけです.早速こんな感じに組んでみました.
簡易FM送信機
矩形波出力なので,電波として出すならフィルタがいります.が,この回路ではフィルタは割愛しています.右下の枠内が発振回路で,オシロを見ながら VR を調整し,出力を 1MHz くらいにします.
入力した AF で電源電圧を振りますので,ここにマイクを入れれば普通の FM 送信機になりますが,自分でしゃべりながら聞くのは難しいので,まずは SG で正弦波を入れます.
RF out にリード線をつけて,無線機の上に置きます.無線機を FM モードにして 1MHz あたりを聞きますと,無変調が入るので,ここで AF に 1kHz とかを入れます.数十 mVp も入れれば変調は乗ると思います.SG の周波数を変化させると,受信ピー音もその周波数で聞こえてきました.ということは,これでFM送信機が出来たということになります
いやぁ,面白いですね.今は RF out にフィルタがついていないので,奇数倍の高調波がでているはずですが.実際には偶数倍とかでも聞こえます.コムジェネレータですね.相当上まで出ているようです.まあこんな安定度の低いものでは免許はおりないでしょうから,これを無線機にしようとは思いませんが,とりあえずこんな簡単な回路でもFM送信機が出来ちゃうってことが面白いと思いました.あ,くれぐれもちゃんとしたアンテナなんかつながないでくださいね.スプリアスまみれですから.かなり上まで伸びているみたいでFMラジオを持ってきて,リード線に近づけて聞いたら 100MHz 以上でも聞こえました.PC のヘッドフォン出力を SG の代わりにつけたらばっちり音楽が聞こえます.
発振周波数を振るもっと普通のやり方としては,Cにバリキャップを使って,そこにかける電圧で変調をかける方法があります.そのうち試してみたいと思います.
ちなみにインバータだったらどうか?というお話は↓