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金銭上の利益のためだけでなく、専ら個人的な興味によって行う自己満足、通信及び技術的遊戯のための備忘的ブログです。


by jq1ocr


↑前回からの続きです.

前回の同調部が,ちゃんと動くのか確認するためにラジオ IC をつないでみることにしました.秋月扱いの UTC7642 です.
初心のラジオ(2):AMラジオ同調部の動作確認_d0106518_18373992.jpg
配線は標準回路です.
初心のラジオ(2):AMラジオ同調部の動作確認_d0106518_18374745.jpg
まあ手持ちの部品の関係で値が違ったり,AF 増幅段は外に出しちゃってますけど.スピーカー回路はとりあえず試験用に作ってあるユニットを使います.
初心のラジオ(2):AMラジオ同調部の動作確認_d0106518_18390084.jpg
これは 1.5V で動くので,単三2本の電池ケースの中に作り込んでいます.ケースのスイッチで電源が入るようにしてあり,表面実装スピーカーを表に貼ってあります.

ラジオ本体も音声関連ももちろんディスクリートで組んでいくつもりですが,今回は動作確認なので,こんな感じで.
初心のラジオ(2):AMラジオ同調部の動作確認_d0106518_18390058.jpg
アンテナが小さいし,ストレートで選択度も高くないし,一番強いのは NHK のようですが,とりあえず聞こえていますから,動いていそうです.ただヒスノイズっていうか,結構歪んで聞こえます.まあこれで高音質だったら次に進む動機も消し飛んでしまいますから,ちょうどいいかな.苦笑


# by jq1ocr | 2020-05-12 21:00 | マイコン・電子工作 | Comments(0)
思い返せばフルスクラッチでラジオを作った記憶がないんですよね.まあラジオなんて持ってるし,改めて作っても無駄という風にも考えていました.しかし,トランジスタ増幅器など,基礎的な実験をしていると,やっぱり一からオリジナルなものを作り上げる経験から得られる知見というのは大きいと思うのです.目標があれば実験のし甲斐もありますしね.で,いつかは究極のラジオとか作ってみたかったり.笑

というわけで,その第一歩として今回は同調部を作ることにします.回路図は出す必要もないくらいですが,一応...

初心のラジオ(1):AMラジオ同調部の準備_d0106518_18353681.jpg
部品は2個.タップと2次側?を使うかも知れないので,ここから線を出しておきます.それ以外の部分は基本的にブレッドボードに組んでいくという作戦です.

初心のラジオ(1):AMラジオ同調部の準備_d0106518_18353775.jpg

使わないときにはこんな風にふたをして片付けます.

初心のラジオ(1):AMラジオ同調部の準備_d0106518_18353771.jpg

はい,このケース,実はシャーレーなんです.スタックしておいておけますし,パーツの分類にも便利なんで,うちではよく使ってます.ディスポーザブルので安いです.

そんなわけで,どこまでいけるか分かりませんが,初心のラジオ,略して初ラ...え?なんか聞いたことありますか?気のせいですよ.まあそんな新シリーズスタートです.笑

つづく↓



# by jq1ocr | 2020-05-11 21:00 | マイコン・電子工作 | Comments(0)
シュミットトリガインバータで組んだ発振回路では相当遊ばせてもらいましたが,教科書には普通のインバータでも同じように矩形波が作れると載っています.といっても,同じ 14 ピン DIP だからそのまま入れ替えても動きません.こんな回路です.
インバータによる発振回路_d0106518_11122509.jpg
この中の C と R で発振周波数が決まります.

f = 1/(2.2 C R)

だそうです.とりあえず 0.47uF, 1kΩ を考えてみましょう.調整のため 1kΩ は 2KB の半固定抵抗で合わせこむことにします.まずは CD4069UBE から.
インバータによる発振回路_d0106518_11123492.jpg
選んだのは TI だからです.笑 すると...
インバータによる発振回路_d0106518_11124210.jpg
あらら,ずいぶんと変な波形になってしまいました.ついで 74HCU04 です.
インバータによる発振回路_d0106518_11125190.jpg
これは大丈夫ですね.あとは 74HC04.
インバータによる発振回路_d0106518_11125886.jpg
これもばっちり.

実はシュミットトリガインバータを使った発振回路は電源電圧によって周波数変動が大きいということで,インバータなら違うかな?と測ってみたら,結局同じくらい変動がありました.なので,これも変調がかけられそうですね.ちなみに 74HC04 は 2V まで落としたら波形がおかしくなりました.
インバータによる発振回路_d0106518_11133099.jpg
ギリギリ動くかと思ったんだけどなぁ.

あと 1MHz でもいけるか試しました.C を 470pF に入れ替えます.こちらは 74HCU04.
インバータによる発振回路_d0106518_11133944.jpg
お,いけますねぇ.では 74HC04 では?
インバータによる発振回路_d0106518_11134962.jpg
うん,大丈夫そうですね.

ただシュミットインバータに比べると若干なまった感じがあります.それにゲートが二個いるし.このように発振させる場合には一個で済むシュミットインバータの方が手軽かなと思います.

# by jq1ocr | 2020-05-10 21:00 | マイコン・電子工作 | Comments(0)

前回↑,シュミレータ(「シュミットトリガインバータを使ったオシレータ」の略)の電源電圧によって発振周波数が変わることを確かめました.この電源電圧を振れば周波数が変わるのだから,FM送信機が出来ると思ったわけです.早速こんな感じに組んでみました.

シュミットトリガインバータによる発振回路(7):超簡単なFM送信機_d0106518_17413123.jpg
簡易FM送信機

矩形波出力なので,電波として出すならフィルタがいります.が,この回路ではフィルタは割愛しています.右下の枠内が発振回路で,オシロを見ながら VR を調整し,出力を 1MHz くらいにします.

入力した AF で電源電圧を振りますので,ここにマイクを入れれば普通の FM 送信機になりますが,自分でしゃべりながら聞くのは難しいので,まずは SG で正弦波を入れます.

RF out にリード線をつけて,無線機の上に置きます.無線機を FM モードにして 1MHz あたりを聞きますと,無変調が入るので,ここで AF に 1kHz とかを入れます.数十 mVp も入れれば変調は乗ると思います.SG の周波数を変化させると,受信ピー音もその周波数で聞こえてきました.ということは,これでFM送信機が出来たということになります

いやぁ,面白いですね.今は RF out にフィルタがついていないので,奇数倍の高調波がでているはずですが.実際には偶数倍とかでも聞こえます.コムジェネレータですね.相当上まで出ているようです.まあこんな安定度の低いものでは免許はおりないでしょうから,これを無線機にしようとは思いませんが,とりあえずこんな簡単な回路でもFM送信機が出来ちゃうってことが面白いと思いました.あ,くれぐれもちゃんとしたアンテナなんかつながないでくださいね.スプリアスまみれですから.かなり上まで伸びているみたいでFMラジオを持ってきて,リード線に近づけて聞いたら 100MHz 以上でも聞こえました.PC のヘッドフォン出力を SG の代わりにつけたらばっちり音楽が聞こえます.

発振周波数を振るもっと普通のやり方としては,Cにバリキャップを使って,そこにかける電圧で変調をかける方法があります.そのうち試してみたいと思います.

ちなみにインバータだったらどうか?というお話は↓



# by jq1ocr | 2020-05-09 21:00 | マイコン・電子工作 | Comments(0)

↑前回からの続きです.

プチ実験は 5V 固定でやってますけど,シュミレータ(ここでは「シュミットトリガインバータによるオシレータ」の略.)は電源電圧によって発振周波数がかなり左右されるということなので,試してみました.

やりかたは,まず電源電圧を5Vに設定して,シュミレータの周波数を 1kHz または 1MHz に合わせます.次に電圧をチップの定格である2〜6Vの間で変化させて,発振周波数を記録します.その結果を次に示します.

シュミットトリガインバータによる発振回路(6):電源電圧が発振周波数に及ぼす影響_d0106518_06140696.jpg
当該回路の電源電圧に対する周波数変動特性

縦軸は電源電圧 5V 時の周波数(赤が 1MHz, 青が 1kHz)に対する比です.1kHz でも 1MHz でもかなり変動することが確認できました.特に 1kHz では測定範囲においては電源電圧に正比例するといっていい程度の変動があります.これは使うならば電源電圧に注意しなければならないという反面,電圧で発振周波数を制御できることにもなりますね.いわゆる VCO ということです.何か面白いことが出来るような気がしますが,それはまた次のお話で.

つづく↓



# by jq1ocr | 2020-05-08 21:00 | マイコン・電子工作 | Comments(2)