人気ブログランキング | 話題のタグを見る

金銭上の利益のためだけでなく、専ら個人的な興味によって行う自己満足、通信及び技術的遊戯のための備忘的ブログです。


by jq1ocr

Parker Duofold Centennial

届きました.

Parker Duofold Centennial_d0106518_23144766.jpg

30年ほど前の保証書がついてましたので,90年代前半の製造でしょうか.点検責任者の直筆サインつき.笑

Parker Duofold Centennial_d0106518_23153415.jpg

マーブルレッドの模様を見て,うちにある青マーブルの Aurora Optima と似てるなぁと思い,並べてみました.

Parker Duofold Centennial_d0106518_23144774.jpg

ぱっと見は Optima より少し大きい程度ですが,キャップポストするとちょっと差がつく印象です.

Parker Duofold Centennial_d0106518_23144709.jpg

ペン先はパーカーの矢印がデザインされた 18K 製です.Duofold とかモデル名の刻印は無しです.見える範囲は PARKER 18K 750 だけ.

Parker Duofold Centennial_d0106518_23144798.jpg

細字ながらニブポイントはプックリ.

Parker Duofold Centennial_d0106518_20283549.jpg


それほど前所有者の使用感は堆積してないかな?

Parker Duofold Centennial_d0106518_23155716.jpg

現行品はフランス製らしいですけど,こちらは英国製.Parker というと Royal Warrant(英国王室御用達)ですから,英国製の方がありがたい.と,ミーハーな私.

Parker Duofold Centennial_d0106518_23162158.jpg

MADE IN UK の下に何か刻印があります.

Parker Duofold Centennial_d0106518_23155773.jpg

これは "Q" かな?調べてみると「万年筆おやじの備忘録」さんのこちらの記事にあたりました.





1990年の第4クオータ製造を意味しているそうです.30年ほど前の保証書がついていたことと矛盾しません.

そういえば Parker のキャップには穴が空いていて,子供が誤飲事故を起こしたときの空気穴になってるとか聞いたことがありますけど,インクが乾きやすくなるという欠点もあるので,後からふさいであったりするそうです.が,うちのは対策されておらず,しっかり穴はありました.

Parker Duofold Centennial_d0106518_23171728.jpg

出来たらふさぎたいのですけど,どうしようかな?字幅は F で,ペン芯に刻印されていました.

Parker Duofold Centennial_d0106518_23151564.jpg

複数本持っていても分かりやすくて良いです.私は一本しかもってないですけどね.そもそもが Fine って意味じゃないかも知れませんけども.笑 

ところで書いてみると,右上へのストロークで若干の引っかかりを感じました.前のユーザーが内側にペン先をひねって書く癖をもっていたのか,逆に私が悪いのか.しばらく使ってもなじめないようなら,そのうちペンクリで見てもらおうかなぁ.メーカー不問で受けてくれるチャンスがあればいいんだけど.

# by jq1ocr | 2024-03-04 18:00 | 文具(万年筆,インク等) | Comments(0)
プラチナのクラシックインクシリーズがなかなかいい感じなので,このシリーズでブルーブラックがあったらいいのにということを先日書きました.




今回はそのお話.もちろんプラチナからブルーブラックがでていないわけではないのです.大昔から存在しており,主軸となる製品がこちらのようです.


もうそのまんまですよね.このインクも酸性でブルーブラックを名乗っているので,没食子(古典)インクなのでしょう.そういえばこれのカートリッジ版を調べたときに鉄イオンが検出され没食子系であるという結果が出ていました.だからクラシックインクシリーズでブルーブラックを出しても,これと同じで意味がないということなのでしょう.昔からずっと続いている商品なので,クラシックインクと同じだからと言ってもその名前を冠すと,古くからの多くのユーザーが困惑するということなんでしょうね.

ただ分からないのはこんな製品もあるのです.

プラチナクラシックインクにブルーブラックがない理由_d0106518_11120043.jpg
ブルーブラック富士

この富士シリーズはブルーブラックしか出ていませんが,単に富士山の水が少し入ってるだけで,色は普通のブルーブラックと一緒だとメーカー自体が公言しています.瓶も一緒で定価は300円高い.単にラベルが違うだけみたいです.一体これは何なんだろう?まあ万年筆って趣味性が高い筆記具だから,こういう些細なことでも喜んでお金を使ってくれる人が多いのでしょうねぇ.

ちなみに本来のブルーブラックというインクは書いた直後は青く,そのあと経時的に黒が濃くなっていく性質があります.が,単純な染料インクだとこのような変化はなく,これは古来からある没食子系の特徴です.国産だと今はプラチナだけが作っていて,海外製だといくつかあります.うちで使っているものでは Rohrer & Klingner の Salix と,Lamy の Benitoite がこの系統のブルーブラックです.どちらも若干のくすみというか灰色みというか,絶妙な色具合が気に入っています.こうなるともちろんプラチナのも気になりますね.日本人に長年愛された色ですから,私も気に入るんじゃないかな?とは思います.そして定番商品だから入手性も最高でしょうし.そのうち使ってみようかと思います.


# by jq1ocr | 2024-03-03 18:00 | 文具(万年筆,インク等) | Comments(0)

習い事

そろばん教室が夢にでてきました.小学生の時に通っていたのです.そろばんというと四則しかできませんが,その日はいよいよ三角関数の計算方法を教えてもらうというシーンでした.教わる前に目が覚めちゃったのが残念.笑

ところで子供の時にやっていた習い事って何がありますか?私が最初に行ったのは子供向けの習字教室だったと思います.私に近い地元民は分かると思いますが,地蔵塚公園の公民館でやってたのですね.紙は自分で持ち込んでも良いけど,忘れたときには10枚25円だったか,値段は忘れましたが買ったことがあるような記憶があります.終わる時間は決まっていませんでしたが,車で迎えに来てもらうことになっていました.当時は携帯電話などないですから,公衆電話からかけて知らせていましたね.そのうち3コールで切るなんていう方法を使って.笑 今もその公民館はあるようですが,習字とかが出来るのかは分かりません.あの距離を送り迎えしてもらっていたということは,低学年だったのではないかな.

習い事_d0106518_14430711.jpg

そのあと,3,4年生くらいだったか,そろばん教室にも通ったことがあります.遠藤さんという地元の大きなおうちのお母さんが先生でした.木造のいわゆる日本家屋で開放的な造り.ふすまを外して,数間続きにして何十畳という広さがあったと思います.冒頭の夢で出てきたのがこの教室.検索したけど今はやってないみたいです.建物は当時既に古い印象でしたから,戦前からの家屋だったのではないでしょうか.

習い事_d0106518_14430759.jpg

5,6年の頃だったか,オリビア英会話というところにいきました.先生は留学経験がある明るいお姉さんで,たまに外国人のお友達が来て,一緒におしゃべりしたりした記憶があります.会話メインだったから,中学以降の英語の成績向上に寄与したかどうか微妙です.今の英語はリスニングとかも重視されているでしょうけど,当時は違いましたからね.ただとっかかりからいきなりつまづくことはなかったという効果はあったかな.あまり長くは通ってなくて,数ヶ月だったと思います.

習い事_d0106518_14430735.jpg

いわゆる子供の頃の習い事というと,私がやったことがあるのはこのくらいだったかと.少年野球とかボーイスカウトとかはあまり興味がなかったので,お金の掛かる事をやりたがらなかった私は孝行者でしたね.あ,大学に9年も行ってたくせにってツッコミがきました.前言撤回.笑

ちなみに高校時代は習い事教室ではないけど,無線つながりで知り合った隣市の杉山さんという方に居合道を教えてもらい,大学時代には地元の体育館で剣道連盟の支部に所属して正式にやってました.本業が忙しくなって行けなくなっちゃったけど,小暮先生,関先生をはじめ,みなさんご健在かなぁ?検索すると当時中堅だった方が支部の代表になってたからもう今は引退されたのかも知れませんね.まあ私もずっと続けていたら,今頃中堅どころだったと思うけど,そこまでやってたら一生やってただろうなぁ.

習い事_d0106518_14430727.jpg


# by jq1ocr | 2024-03-02 18:00 | 徒然話 | Comments(0)

万年筆 the last piece

万年筆って趣味性の高い筆記具ですよね.実用だけで言えばボールペンの方が何倍も優れていると思います.ただ柔軟なペン先と潤沢なインクが作り出す筆跡は他の筆記具には出せないものです.文字以外にもそこから得られる情報が多いというのも,また動かしがたい事実.トンとツーだけで会話するモールス通信にも通じるところがありますね.

そしてこういうのは,なにせお道具が大事.モールスなら電鍵ですけど,あんなのただのオンオフスイッチなのにも関わらず,何万円もしたり,それを嬉々として買い集めたりするのですからねぇ.って,お前が言うなって話ですね.笑 もちろん万年筆だってただのペンなのに何万もしたりします.まあこっちは数百円からありますけど,万年筆がどんなものだか一度使ってみたいというだけか,性質を理解していて用途が決まってる趣味人にしか安物は適さないんじゃないかと思ってます.

というのも,万年筆って数百円レベルなものは別として,工業製品にしては手作業の部分が多いもので,コストの多くは人件費が占めていると考えられます.もちろん金ペンであれば材料コストは大きいけど,重くても 0.5g(特大は 1g くらいあったりするらしいが)くらいなものですから,ウン万円という価格の中で多くを占めるのはやはり工賃だといって良いでしょう.するとそういうものは変なプレミアがついてしまっている以外は,基本的には高ければ高いほど多くの手間暇をかけてもらった品物であると考えられるわけです.ラインナップにはメーカーとしてのベストを詰め込んだフラグシップがあって,そこからコスト(=手間)を削っていって安いモデルを作ることになるでしょう.そうするとフラグシップ以外を選べば,あとであっちの方が良かったなんてことになるわけです.だから万年筆は変なプレミアがついてる限定品などはのぞいて,一般品の中で一番を選べば後悔がないということになります.もちろん値段だけの話をしてるんじゃないですよ.手の大きさや書き方,使用形態によってのベストはありますから,いかなる場合も一番高いのを買えば良いってわけじゃないですけども,趣味で万年筆を使い始めようという,フワッとした動機しかないならばフラグシップにしておくのが後悔がないはずって意味です.

ところで万年筆の世界三大ブランドというと

  • Montblanc
  • Pelikan
  • Parker

ですね.この中で去年までは Pelikan しか持っていなかったのに,うっかり Montblanc に手を出してしまったというのはこちら↓で書いたとおり.



となると残るは Parker ですけども,ペンを持つ手は一本しかないのですから,そんなにたくさん持っていても仕方ない話なんですよね.分かってるんですよ,こんなの無駄だって.でもあと一つとなると欲しくなってしまうと言うのも人間の性.

もちろん Parker なら何でも良いかというとそうではありません.欲しいのか決まっていて Duofold Centennial です.それも出来たら Big Red がいいです.

万年筆 the last piece_d0106518_15193772.jpg

これはそれまで黒ばかりだった万年筆という製品に,色という新しい概念を持ち込んだ記念すべきモデルの直系です.そして Duofold Centennial は Parker のフラグシップ.

ちなみに Montblanc のフラグシップは 149 ですから,それを買えば間違いない(正確には大きさの問題があるので,146 がベストの人もいるでしょうね).Parker もフラグシップを選ぶべきと考えているのですけど,最近世の中の物がことごとく値上がりしているように,万年筆界も値上げの嵐.Duofold も新品は手の届かない価格帯にいってしまいました.すると目をつけるのは当然中古.調べてみると中古市場価格も上昇傾向にあるようです.買うなら早い方がよさそう.ただ中古は質的に運次第なところがあるので,信頼できそうなお店で買うのが大事.Duofold にしぼって見ていると....

万年筆 the last piece_d0106518_15193759.jpg

ん?変わった色の Centennial ですね.マーブルレッドっていうのかな.ペン先はあまり持っていない F.一番欲しいと思っていた赤は在庫がなく,あっても人気があるようで価格は結構するようです.赤という色にプレミアがついてしまったと考えることにして,マーブルレッドにしましょうかねぇ?書き心地は一緒なはずですから.

というわけで,これが来ると三大ブランドを一通り制覇したことになります.だから万年筆を買うのはこれでおしまい.こんな風につい集めてしまいがちな物は,先ほど書いたように少しがんばってでもフラグシップを買うというのが,長期を見通したときに結局は出費を最小化すると私は考えています.そしてそれを買えないなら買わない.だって,なくても困らないものでしょう?中途半端なモノは結局使わなくなりますから,無駄なんですよ.そういう意味で考えると,万能タイプは結局使わなくなるかも知れません.例えば Pelikan M800 とかは優秀ですけど,尖ったところがないので,万年筆はそれ一本だけというならいいのですが,何本か持つようになると出番がなくなるのです.まあ私の場合はってことですけどね.今から考えると M1000 にしておけばよかったかな?と思います.

ところで日本の三大ブランドってのがありまして,それは

  • パイロット
  • プラチナ
  • セーラー

なんですね.このうちパイロットとプラチナは持っています.あっ,セーラーがないな....お後がよろしいようで.


# by jq1ocr | 2024-03-01 18:00 | 文具(万年筆,インク等) | Comments(0)
古文書を思わせる焦げ茶系で,無線のログ用に購入しました.もちろん没食子系です.


まずは pH を計ります.

【inkuiry】(27) プラチナ クラシックインク セピアブラック_d0106518_16411288.jpg

pH 1.4 ですから同シリーズのフォレストプラックと同様酸性ですね.うちにあるインクの中で最も酸性が強いです.鉄イオンについては

【inkuiry】(27) プラチナ クラシックインク セピアブラック_d0106518_16411247.jpg

はい,こちらも見事に Positive(検出)です.真っ赤にでていますから結構なイオン濃度です.というわけで,没食子インクと判定.最後にカルテ.

【inkuiry】(27) プラチナ クラシックインク セピアブラック_d0106518_16411226.jpg

ペンはモンブラン149 B で,紙はマルマン Mnemosyne です.

色合い的には僅かに緑も感じるような色です.これもかなり好みの色ですねぇ.プラチナのクラシックインクは他にもあるので,気になってしまいますね.沼らないように注意.笑

以下にこれまでの結果をまとめておきます.

メーカー / インク名pH鉄イオン判定結果
プラチナ / Classic Ink Sepia Black1.4検出没食子
プラチナ / ブルーブラック (cartridge)1.5検出没食子
プラチナ / Classic Ink Forest Black1.6検出没食子
Rohrer & Klingner / Salix1.7検出没食子
Rohrer & Klingner / Scabiosa1.7検出没食子
Lamy / Benitoite1.8検出没食子
Pelikan / Königsblau2.0酸性染料
J. Herbin / Bleu Myosotis2.3酸性染料
Montblanc / Black3.0弱酸性染料
Montblanc / Royal Blue3.7弱酸性染料
Pelikan / Edelstein Rouge Opéra4.1不明確弱酸性染料
Pelikan / Edelstein Olivine4.7不明確弱酸性染料
SKB / 石緑4.7未検査弱酸性染料
蘭泉墨研所 / 雪夜星影5.1未検査弱酸性染料
Faber-Castell / Electric Pink5.2不明確弱酸性染料
藍濃道具屋 / 浅葱5.3未検査弱酸性染料
SKB / 月季5.6未検査弱酸性染料
Journalize / Starry Night Deepspace Aurora6.4未検査中性染料
Herbin / Parfum Violette6.6中性染料
Herbin / Bleu des Profondeurs7.1未検査中性染料
De Atramentis / Frédéric Chopin7.1不明確中性染料
Pelikan / Edelstein Aventurine7.2中性染料
パイロット / ペチットワン ブルー (cartridge)8.1未検査弱塩基性染料
パイロット / 色彩雫 竹炭8.2未検査弱塩基性染料
Pelikan / Edelstein Ruby8.4未検査弱塩基性染料
パイロット / ブラウン (cartridge)8.5未検査弱塩基性染料
パイロット / 色彩雫 朝顔9.0弱塩基性染料


# by jq1ocr | 2024-02-29 18:00 | 文具(万年筆,インク等) | Comments(0)